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用語解説



1.ホルムアルデヒドとは?
  • 分子式:HCHO
  • 分子量:30.03
  • 融点:−92℃
  • 沸点:−19.2℃
  • 空気を1とした比重:1.067
常温では刺激臭のある無色の気体。可燃性。
水やエタノールに非常に溶けやすい。
ホルムアルデヒドを水に溶かした37%溶液を一般的にホルマリンと呼ぶ(非常に揮散しやすい)。
ホルムアルデヒドは多官能性の化合物であれば容易に重合体を生成するため、種々の優れた安価なホルムアルデヒド系樹脂が多量に製造されている。

2.ホルムアルデヒドの発生源
  • 工業用原料:合板、フローリング、パーティクルボード、集成材等の製造工程で使用する木材用接着剤、壁紙の裏打紙を抄紙する工程で添加する紙力増強剤、断熱材
  • 防腐剤:壁紙用接着剤、生物標本
  • タバコの煙、開放式ストーブ
  • 形状記憶シャツ
  • 自然界にも微量に存在(アカマツ材、スギ材、ヒノキ材、乾燥シイタケ、魚肉等)

3.ホルムアルデヒドが人体に与える影響
ホルムアルデヒドの発がん性:
米国産業専門家会議(ACGIH)では「人に対する発がん性が限られた疫学調査または動物実験で疑われる物質」と評価されている。

ホルムアルデヒドの短期間暴露による人体影響評価 (出典:ECA…Commission of the EC)
影響 ホルムアルデヒド濃度(ppm:100万分の1)
推定中央値 報告値
におい検知閾(しきい)値 0.08 0.05〜1
目への検知閾(しきい)値 0.4 0.008〜2
喉の炎症閾値 0.5 0.08〜3
鼻・目への刺激 3 2〜3
30分間なら耐えられる(流涙) 5 4〜5
強度の流涙 15 10〜21
生命の危機、浮腫、炎症、肺炎 31 31〜50
死亡 104 50〜104

4.シックハウス/シックハウス症候群/シックビルディング症候群
住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。
症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれる。

5.原因となる化学物質とは?
化学物質の室内濃度の指針値(厚生労働省)
(1)(9)は建築基準法の規制対象物質。(1)〜(6)は住宅性能表示で濃度を測定できる6物質
  指針値  















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(1)ホルムアルデヒド 0.08ppm 合板、パーティクルボード、壁紙用接着剤などに用いられるユリア系、メラミン系、フェノール系等の合成樹脂、接着剤・一部ののり等の防腐剤
(2)アセトアルデヒド 0.03ppm ホルムアルデヒド同様一部の接着剤、防腐剤等
(3)トルエン 0.07ppm 内装建材等の施工用接着剤、塗料等
(4)キシレン 0.20ppm 内装建材等の施工用接着剤、塗料等
(5)エチルベンゼン 0.88ppm 内装建材等の施工用接着剤、塗料等
(6)スチレン 0.05ppm ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材等
(7)パラジクロロベンゼン 0.04ppm 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤等
(8)テトラデカン 0.04ppm 灯油、塗料等の溶剤
(9)クロルピリホス 0.07ppb
(小児の場合0.007ppb)
しろあり駆除剤
(10)フェノブカルブ 3.8ppb しろあり駆除剤
(11)ダイアジノン 0.02ppb 殺虫剤
(12)フタル酸ジ-n-ブチル 0.02ppm 塗料、接着剤等の可塑剤
(13)フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 7.6ppb 壁紙、床材等の可塑剤
※25℃の場合 ppm:100万分の1の濃度、ppb:10億分の1の濃度

6.化学物質過敏症 (※1)
最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来す者があり、化学物質過敏症と呼ばれている。
化学物質との因果関係や発生機序については未解明な部分が多く、今後の研究の進展が期待される。

7.総揮発性有機化合物(TVOC:Total Volatile Organic Compounds) (※1)
複数の揮発性有機化合物の混合物の濃度レベル。
健康への影響を直接的に評価するためには、個々の揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)についてガイドライン値を設定していく必要が有るが、100種以上に及ぶ微量の揮発性有機化合物の全てについて短期間で健康影響評価を行うのは困難であり、またガイドライン値が設定されていない物質に代替された結果新たな健康被害を引き起こすおそれもあることから、VOC汚染を全体として低減させ、快適な室内環境を実現するための補完的指標のひとつとしての導入が望まれる。

(※1)「快適で健康的な住宅に関する検討会議」報告書(平成11年1月)厚生科学研究「化学物質過敏症に関する研究(主任研究者 石川 哲)(平成8年度)による。

8.JAS(日本農林規格)における合板等のホルムアルデヒド放散量の区分
放散量の区分は以下の通り。
ただし、ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用していないことを登録機関または登録外国機関が認めた場合にあっては、この限りではない。
性能区分(表示区分) ホルムアルデヒド放散量
平均値(mg/L) 最大値(mg/L)
F☆☆☆☆ 0.3以下 0.4以下
F☆☆☆ 0.5以下 0.7以下
F☆☆ 1.5以下 2.1以下
F☆ 5.0以下 7.0以下
※デシケーター法による

9.JIS(日本工業規格) におけるホルムアルデヒド放散による区分
    (建築材料に使用される接着剤等のホルムアルデヒド放散の区分)
単位:μg/(m2・h)
区分 記号 内容
F☆☆☆☆等級 F☆☆☆☆ ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、ホルムアルデヒド系防腐剤、メチロール基含有モノマー及びロンガリット系触媒のいずれをも使用してはならない。
F☆☆☆☆ 放散速度が5以下のもの。
F☆☆☆等級 F☆☆☆ 放散速度が20以下のもの。
F☆☆等級 F☆☆ 放散速度が120以下のもの。

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