3月1日はタイガーボードの日
2022年、タイガーボードは100周年を迎えることができました。
これまでの100年、タイガーボードの製造販売を続けることができたのは、
支えていただいた多くの方々がいるからです。
わたしたちはこれまでの感謝を忘れず“燃えない建材”として、
これからも社会のお役に立てますよう、
100年の節目に「タイガーボードの日」を記念日とし制定いたしました。
皆様とともに、これからの100年へ。
吉野石膏株式会社
吉野石膏株式会社創業
吉野鉱山にて石膏採掘に着手
当初は、1901年に、当時の山形県吉野村坂町(さかまち)、現在の山形県南陽市、吉野山の鉱山で石膏の採掘に着手し、創業した。
タイガーボードを製造販売
当時のタイガーボード。
水平なアルミ板の上に石膏の泥漿を流して原紙に貼り付けた後、ロールで撫でて平らに延ばすという手作業で製造した。
旧帝国ホテルでタイガーボードが壁や天井に使用される
タイガーボードの成形を機械化し生産量増加
肥料工場から出る燐酸石膏で焼きせっこうの製造に成功
戦後、タイガーボード生産再開
須藤式耐火ボード製造機完成。
須藤永次は焼野原をみて「焼夷弾一発で焼ける家じゃいけない」と強い思いを抱き、復興資材としてはやく再開するべきだと決断。
ボード技術の公開
「競争と量産なくして繁栄なし」との創業社長の考えから石膏ボードの急速な普及をめざしてパテントを放棄し他社へ技術指導を行った。
建設省住宅局はタイガーボードを「防火建築材料」に推奨する
PickUp!採用された戸山ハイツが火災事故の際、類焼を防いだため、タイガーボードの耐火性が認められた。
建設省が「防火建築材料」として推奨。
ラスボード(貫通孔)1.5尺x3尺 開発発売
ボードの新たな用途として、塗り壁の下地に使用できるようになった。
せっこうボード製品の工業規格JIS制定
公営住宅への採用を皮切りに横浜市川崎市横須賀市など近隣都市に広がり需要が高まった。
工業規格JISを制定し、生産品質を証明。
吸音天井ボードの、タイガートーン開発発売
人の話し声の響きを抑え、会話を聞き取りやすくする天井板を開発した。
B-YNプラスター開発発売
のちに、当時圧倒的であった土壁と漆喰壁に代わる塗り壁材となった。
副産石膏のリユースによるボード生産開始
燐酸肥料の生産過程で生じ、廃棄されていた石膏(副産石膏)を原料として使用することに成功。
化粧ボードの開発発売
化粧ボードによる仕上げ工事の省力化に貢献
秋田杉をタイガーボードに張り合わせた化粧板の先駆け「秋田杉ボード」、そして、ペンキ塗装を施した化粧ボード「アートタイガーボード」が作られた。
壁の革命(土壁漆喰の壁に代わって「ラス&プラスター工法」)
PickUp!壁の革命と言われる「ラス&プラスター工法」を開発。従来の土壁と漆喰から置き換えられた。これまで70日掛かっていた工事期間が、ラスボードとB-YNプラスターを使用することで3日に短縮。省力化の先駆けとなる。各地で正しい施工法普及の為、左官屋販売店を対象に「YN教室」を毎年開催。
石膏ボードが建築基準法の改正により法定準不燃材料に指定される
PickUp!特殊建築物(マンション・学校・病院・百貨店・旅館・工場・車庫など多数の人が出入りする用途の建物)の壁や天井に防火上の制限、いわゆる内装制限が設けられた。石膏ボードが初めて法定準不燃材料として指定された。これにより石膏ボードの認知度も高まり、需要が急増した。
プリントタイガーボード開発発売
吉野天井板 開発発売
施工のシステム化による作業効率の増進とクロス貼り工事が不要となる省力化。
洋風の天井用化粧ボード「ジプトーン」
施工性の良い燃えない天井材「ジプトーン」を開発。
天然大理石のトラバーチン模様を施すことで、洋風天井にマッチし、店舗をはじめ幅広い建物の内装に採用された。
石膏ボードが建設省から不燃材料の認定を受ける。
PickUp!厚さ12㎜以上の石膏ボードが不燃認定として認められた。これにより、建築基準法で内装に不燃が指定される部位に石膏ボードが使用できるようになり、爆発的に使われるようになった。
下地組不要「GL工法」の開発
ボード直張り工法「GL工法」を開発。
せっこうボードを下地組み無しでコンクリート壁にGLボンドで直張りできるようになり、現場作業の省力化・能率化を大きく進めた。
正しい施工方法の普及促進のためにGL施工同業会を結成。
日本初のせっこうボードによる乾式2時間耐火壁の誕生
PickUp!タイガーボードを使って簡単に造れる2時間耐火の間仕切壁「吉野耐火ウォールA」を、建設大臣が認可。
日本初のせっこうボードの耐火壁の誕生となる。
SLプラスター
モルタルに代わって流し込むだけで平滑性が取れる床。
作業時間の短縮に繋がった。
正しい施工の周知と普及のためにSL同業会を設立。
天井材の開発(システム天井)
テンパック、ニューテンパックの開発発売
裏桟がついたシステム天井材「テンパック」を開発。
下地にクリップ止めするだけで天井を完成出来るようになり、天井下地組及びビス留めの省力化を実現。
成型版アラバストーン発売
石膏板に従来なかった印刷法で大理石に見える模様を表現したもの。
主にインテリアデザイナー用。
吉野耐火ウォールA-60開発発売
ノンスタッド工法で床と天井にランナーを取付け、その間に21mm厚ボードを3枚重ね張り。
翌年「A-60-SR」で遮音構造を認定。
石膏ボードによる省令準耐火構造が住宅の不燃化を促進
勤労者財産形成促進法に基づく省令準耐火構造の仕様で、天井及び壁の室内に面する部分が通常の火災時の加熱に15分間以上耐える性能を有するものとして、12mm以上のせっこうボードが内装被覆材として規定された。木造住宅に省令準耐火構造を採用することで、石膏ボードによる住宅の不燃化が一層促進され、火災保険料が減額できるメリットも得られることとなった。
JIS規格の国際規格と整合化
「従来の9mm厚→9.5mm」「従来の12mm厚→12.5mm」になる。
農業用石膏ダーウィンの開発発売
植物の細胞を強くするためのカルシウムと硫黄を供給する特殊肥料。
超高層マンションで石膏ボードなどの乾式戸境壁が使用可能になる
消防法施工令第8条にて超高層マンションの戸境壁には「RC造などと同等に堅牢かつ容易に変更できない耐火構造であること」が求められていた。
都市整備公団は超高層マンションに乾式壁を使えるように消防に要請。
総務省令第53号にて「乾式壁の施工方法」「施工現場における指導・監督等」「施工状況の確認等」が整っていることを条件として乾式戸境壁が認められた。
「タイガー耐火遮音施工研究会」発足
総務省令第53号に基づき、耐火遮音壁の正しい施工の普及と徹底を図るために研修会を各地区で設立。定期的に研修を開催し研修課程を修了した者にライセンスを授与する制度を確立。「耐火・遮音システムの正しい施工と管理」の徹底を図ることとした。
高遮音乾式戸境壁「吉野耐火ウォールA2000」の誕生
PickUp!鉄筋コンクリートと同等の性能を持つ高遮音乾式戸境壁「吉野耐火ウォールA2000」を開発。
RCの10分の1の重量で耐火遮音性能や強度をRC壁と同等とすることに成功。これにより超高層マンションが飛躍的に増えた。
吉野耐火ウォール リブオールA B開発発売
力骨(リブ)でボードを補強し軽鉄下地を省略したノンスタッド工法。
「せっこうボード」のリサイクル開始
産業廃棄物広域再生利用指定制度に基づく再生利用事業の認可を受け、建築現場や流通倉庫で発生する石膏ボードの廃材、端材を回収し全国的にリサイクル事業を展開した。
廃材端材のリサイクル材を使用した石膏ボードの生産コストは割高になるが廃棄物の減量化、再資源化が時代の要請であり企業の社会的責任として取り組んだ。
健康志向の仕上げ材タイガーケンコート開発発売
有害物質ホルムアルデヒドを吸収分解し、調湿機能もある仕上用せっこうプラスター「タイガーケンコート」を開発。
タイガーボードに直塗りで仕上げが出来るため、工期短縮にも繋がった。
石膏ボードが建築基準法の改正により法定不燃材料に指定される
建設省の告示に、厚さ12mm以上の石膏ボードが不燃材料に定められた。
シックハウス対策製品の開発
室内に発生するホルムアルデヒドなどによる、シックハウス症候群が社会で問題となる。
ホルムアルデヒドを吸収分解する「ハイクリンボード」を開発。
2003年、建築基準法で室内のホルムアルデヒドなどを規制する基準が制定された。
世界トップレベルの実験施設の総合性能試験センター竣工
製品の品質と安全性能を多角的に検証可能な総合性能試験センターを開設。ニーズに対し迅速に対応でき、安全で安心な高付加価値製品をいち早く提供できるようになった。(2019年には新館を増設)
吸音できる天井板「スクエアトーンD」の開発
これまでにない四角い穴の化粧吸音板「スクエアトーンD」を開発。
学校施設での音の残響に着目し、先生の声を生徒が明瞭に聞き取れる空間を実現できる製品を開発。
2008年に「学校施設の音環境設計指針値」が示された。
最新鋭の工場を稼働開始
更なる安定供給を実現
出荷が続くせっこうボードを全国の建築現場へ、より安定的に提供を行うために千葉第三工場を建設。
生産速度が世界トップクラスの最先端工場。
「タイガーボードタイプZ-WR」を使った木造耐火構造を実現
「タイガーボードタイプZ-WR」を外壁下地に使用し、木造を耐火被覆する木造耐火構造を開発。
森林資源の循環と二酸化炭素の排出削減のためにRC造から木造の切り替えに役立った。
超軽量せっこう板の開発
PickUp!建築業界内の職人不足や高齢化問題など、現場の作業改善に向けて、重量を約25%軽量化したせっこう板を開発。
軽量化により、輸送による燃料の使用量も減らすことでCO2の削減にも繋げる。
火に強く地震にも強い「タイガーEXボード」の開発
木造で使える世界初のせっこう系外壁下地用耐力面材「タイガーEXボード」を開発。
地震や台風に強いだけでなく、壁や柱の腐食の原因となる湿気を外に逃がしやすいため、木造住宅の耐久性を向上させた。内装材を貼らなくても防火構造を成立させるシンプルな構造により、現場作業の労働環境改善にも貢献。
磁石がつくボードの開発
日常生活の身近な問題を解決するため、磁石が付く「タイガーFeボード」を開発。
ケガ、誤飲の危険性がある画びょうの使用を無くし、より便利で安全な空間づくりを実現。福祉施設や子供部屋などで採用される。
海外へ生産拠点を新設
PickUp!インドネシア(2018年)とベトナム(2021年)にタイガーボードの生産拠点を新設。
日本の高い品質を現地から素早く建築現場に届ける体制が整い、新興国・発展途上国の人材育成と地域の発展に努めます。
100周年
アメリカでオーガスチン・サケットにより石膏ボードが発明される
元号が変更となり「大正」となる
11.11第一次世界大戦 終戦
11.28 エジプトでツタンカーメンの墓が発見される
9.1帝国ホテル竣工
9.1関東大震災
7.1 尺貫法を廃止しメートル法に一本化する度量衡法改正法が施行
元号が変更となり「昭和」となる
10.1 東京35区が制定される
3.10 東京大空襲
8.15 第二次世界大戦 終戦
3.15 東京35区を23区に再編
日本建設材料協会設立
4.23 GHQにより1ドル360円の単一為替レート設定
5.24 建築基準法公布
3.21 日本初のカラー映画が公開
2.1 NHKテレビ放送開始
12. 神武景気が起こる
7.25 日本住宅公団発足
8.15 世界初のインスタントラーメンが発売
9.14 ソ連宇宙ロケット、初の月面着陸
9.10 カラーTV放映開始
1.31プレハブ建築協会設立
6.16 新潟地震
10.10 東京オリンピック開催
11 いざなぎ景気起こる
日本の総人口1億人を突破
4.12 霞が関ビル(36階)完成、超高層ビル時代に入る
7.20 アポロ11号、月面着陸
3.14 日本万国博覧会(大阪万博)開催
日本列島改造計画で土地ブーム
10.23 第一次オイルショック
2.4 ロッキード事件発覚
4 石膏ボード工業会設立
9.3 王貞治756号ホームラン(世界最高記録)
1.17 第2次石油ショック
2.8 ホテルニュージャパン火災
5.17 男女雇用機会均等法成立
3.24日本建材産業協会設立
4.1 青函トンネル開業
元号が変わり「平成」となる
4.1 消費税3%スタート
4.1 東京都庁舎、丸の内より新宿副都心に移転
7.8 日本人初の女性宇宙飛行士、スペースシャトルで宇宙に
1.17 阪神淡路大震災
3.20 地下鉄サリン事件
9.30 阪神淡路大震災で倒壊した高速道路全面復旧
6.12 改正建築基準法公布、仕様規定から性能規定へ
2000年問題
12.12 都営地下鉄大江戸線全線開通
21世紀
9.11 同時多発テロ
営団地下鉄民営化(東京メトロ)
11.17 姉歯秀次建築士、耐震強度偽装事件
10.1 郵政民営化
2.29 東京スカイツリー竣工
6.22 富士山世界文化遺産に登録
7.17 国立西洋美術館(ル・コルビュジェ設計)世界文化遺産に登録
2.24 プレミアムフライデー実施
10.17 築地市場閉鎖。豊洲市場へ移設。
元号が変わり「令和」になる
東京オリンピック開催