吉野石膏株式会社


近藤建設株式会社 様

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第二回 近藤建設株式会社 様

永らく吉野石膏の商品をご愛顧いただいている
お取引先様のお気持ちを“吉野愛”という言葉に
置き換えて、そのお心をお伺いに回る
タイガーくんの“吉野愛”をたずねて。
お仕事への思い、商品への思い・・・。
さて、どんなお話が飛び出すでしょうか!?

企業プロフィール

会社名 : 近藤建設株式会社 様

住所 : 埼玉県ふじみ野市上福岡1-14-7

代表者 : 代表取締役社長 宇佐見佳之 様

会社設立日:1974年3月(創業1961年10月)

事業内容 : 住宅建築一式工事及び、土木一式工事・設計
     施工管理、マンション、公共施設、特殊建設、
     商業ビルなどの企画・設計・施工を行う、
     埼玉県内を中心に活動する建設会社

URL : https://corporate.kondo-gr.co.jp/

第二回のお客様は、埼玉県ふじみ野市にある近藤建設株式会社、代表取締役社長の宇佐見佳之さんです。



事前にお聞きしていた通り、上品に着こなされたスーツの下には、
ランニングで鍛えられた身体と、少年のような好奇心が隠れていました。



では早速、マラソンのお話からお伺いしましょう!
「四万十川ウルトラマラソン60km・年代別3位!」素晴らしいですね!

「マラソンの魅力」


宇佐見社長)「学生時代から走っていた」とかではなく、53歳の時に誘われて走り始めました。・・・最初は呼吸法も分からなくてね。しかしそのうちに10㎞、20㎞と気持ちよく走れるようになってきて、走るたびに自己記録を更新しました。そのころは月に250kmは走っていたかな。初めてのハーフマラソンは2時間を切る好タイム。そして満を持して臨んだ初マラソンが東京マラソン。なんと30kmの通過タイムが2時間30分ぐらいで、「これは初マラソンで、4時間切れるぞ!」と思った矢先、32kmあたりから背中も膝も痛み出し、最後は足がまさに棒のようになって・・・ついに歩いてしまいました。

失意の私に沿道から降ってくるのは「何歩いているの!抽選外れた人がいっぱいいるのよ!」という、突き刺さるような声。ロッキーのテーマも、ZARDの負けないでも耳に届きますが、痛いものは痛い!(笑)。最後は心までもが痛くなってゴールした、という苦い思い出があります。

その後、フル、ウルトラと多くの大会を走ってきたのですが、マラソンは「趣味」という捉え方ではないんですよね・・・うまく言えませんが「己を整える」ような時間なのかなぁ。毎朝走りますが、走った距離を世界地図に反映できるアプリを入れているんですよ。この10年間で走った距離は20,000km(!)。今、モナコを通り過ぎて、これからロンドン行って、アメリカ大陸巡って・・・、そのうち世界一周を達成させてみせます(笑)!

「自分で体験してきた学生時代」


タイガー)では時間を少し遡って、学生時代のお話を聞かせてください。

宇佐見社長)他の方がやっていないようなことをやってきたかな。まずは自転車の話ね。

20歳前後のころ仲の良い友人3人と伊豆、伊香保、草津、軽井沢まで自転車で行きました。今とは道路事情も違う中、ハンドルやサドルにバッグを付けて。その時のサドルは今でも取ってあります。この3人とは自転車だけでなくドライブしたり、深夜放送聞いたり、夜な夜な出かけたりと多くの思い出を共有し、今でも付き合いがあります。深夜放送も好きだったなぁ。セイヤング、オールナイトニッポン、ヤンタン。松山千春、中島みゆき、特に吉田拓郎が大好きで今でも持っていますが120分テープに録音までして聞いていました。

車の話もしましょう(笑)。若いころトヨタのTE71型(トレノ)に乗っていたんですが、それと同型(レビン)の、当時にタイムスリップしたかのような

素晴らしい状態の車とご縁が合って出会ってしまい、四国まで観光旅行の形態を整えて(ここが大事です)うちの奥様と一緒に買いに行きました。いやぁ、音と振動がねぇ、・・・いいんですよ、・・・2T-Gのエンジンがね・・・、あ、何を伝えたいか分かりますか??(笑)。
自転車のギアとか、車のエンジンとか、あとはカメラとか、昔の原付とかもね。メカニカルなのが好きなんですね。無意識でしたが、これらの全てが今の仕事につながっていたのかもしれませんね。

趣味の世界は、仕事では決して出会えない人と会えたり、肩書抜きでフランクな付き合いができたりと、思わぬ喜びをもたらします。「色々なものに興味を持つ」「色々な経験をして、刺激をいっぱい受ける」ということは、ウチを受けにきてくださる学生さんたちにも是非大切にして欲しいことだな、と思います。

「建築という仕事」

  • 宇佐見社長)自転車だ、車だ、という年齢よりずっと前の小学生ぐらいから、夏休みの工作やプラモデルづくりに目を輝かせていました。キットでラジオを作ったりね。物づくりが大好きな少年でした。進路を考えなければならない高校時代は、数学も歴史も、国語も政治経済も好きという、理系と文系のどちらにも興味がある学生。あれこれと進路を探している時に「建築学科」というのがあるのを知り、「お、これはカッコいいな」と。デザインしながら製図している姿とか、仕事した結果(建物)が世の中に残るところとかがね。


    建築って理系だけど、非常に生活の身近なところにあって、文化系要素が高いですよね。


    そんな理由でこの建築業界を選んだ、というわけです。


    最初は「理系」、つまり設計者としてこの業界に入りました。


    ところが実際にやってみると設計の世界ってね、「この人すごい、歯が立たない!」って人がいるんです。センスだけでなく、空間を頭の中で構成して組み立てられるというのかなぁ。採用面接でもデッサンなどを書いてもらったりしますが、設計のプロになるために絶対に必要な「建物が好き」ということに加えて、設計で大成するには空間を演出できる力に長けていなければなりません。私は残念ながら力及ばずでして、この世界では工事管理者のプロとしてやっていこうと決めました。現場監督は気が休まらない仕事ですが、何もないところから作り上げていって、竣工を迎えるときはその感激を直に感じられる。土木の仕事ってね、新入社員時代にかかわった建物ですらもいまだに建っていて、あぁ、と感慨に浸ることができる、本当にいい仕事です。

「お仕事で大切にされていること」


宇佐見社長)何といっても「健康」。そしてこの業界では当たり前の「安全」です。健康を保つには趣味を通じてのストレス解消が大切ですね。最近のマイブームは「焚火」。自宅でやっていると「洗濯物が汚れる」と𠮟られますが(笑)。しかし、火をつけるところから始まって、ゆらゆらと揺れる炎を見ながらお餅を焼いたりしてね、いい時間なんですよ。

他には宝塚歌劇も好きです。観客のほとんどが女性という環境下での観劇ですが、本当にカッコいい魅惑の世界がそこにはある。良いものは良いんです!(笑)

お客様と接するときに心掛けていることは、かつてお客様に言われた「一生に一回の大事な建物なので、宜しく頼みますね」という言葉です。多くのお客様にとっては一生で一番高いお買い物なわけですから、当たり前ですがこれを忘れてはいけません。

「自慢は“社員”」


タイガー)社内を拝見していて気付いたのですが、失礼ながら工務店さんらしくない雰囲気といいますか、武骨さというより、おしゃれな感じが目立ちます。

宇佐見社長)若い社員の意見を取り入れて、例えば打ち合わせをする時も、こちらのオープンな商談スペースを使ったり、別フロアでは階まるごとをショールームにしたりしていますね。

タイガー)女性の比率が高いような気もします。

宇佐見社長)そうなんです。設計の部署などは他社とずいぶん違うかもしれません。産休を自由に取ったり、いったん辞めたのにまた復職してくれたりなど、皆さん会社に戻ってきてくれますね。


タイガー)大工さんを育てる制度もあると聞きました。

宇佐見社長)はい。うちは現場では何よりも大切な大工さんを会社で育てているんです。専門学校のようなものですが、勉強期間中もお給料を払い、その方の生活を守りながら仕事を覚えてもらう制度です。多くの方が会社に残ったり、うちの仕事をお引き受けくださる戦力になってくださいます。大工さんと社員が結婚するケースもあります。

「吉野石膏の商品について」

宇佐見社長)せっこうボードを現場で切った後、端材として回収用のコンテナに集める量は全体の10%以上かと思います。買っている値段より廃棄する値段の方が高いなんてこともあります。もったいないですよね。プレカットはひとつの方法ですが、現場では木材に合わせる調整作業は不可欠ですから、どれぐらいやるか、です。



タイガー)せっかくのプレカットも、運搬中の欠け、破損、といった問題があります。



宇佐見社長)そうなんですよね。誰もがこのリサイクルのシステムを構築したいと思うんですが、その時、誰もが「地球環境を守るためのコスト」ということも考えてしまいます。現実的には、まずは現場での端材回収から手掛けてみたらいいのかな、とも思います。あと、ボードは重たいですから角が当たると欠けやすい。この角の強度を守る方法、素材そのものの角を強くするのか、保護シールのようなものなのか、そんなものもあったら良いなと思います。それと商品では介護目的の手すりを直接ビス止めできるボードとか、直貼り時に裏面に配線用の凹みがあるボード、耐力壁としても使えるFeボード(磁石が付くボード)、押入れ用に表面が強化された化粧ボードもあると良いですね。



タイガー)貴重なご意見、ありがとうございました。

・・・・近藤建設様の“吉野愛”に触れて


何が起きても対応できるようにきちんと準備をする」
「チームワークを保ち、お互いを支えあいながら目的を果たす」
近藤建設の皆さんに根付いているこの意識の植え付けは、実は十数回にわたって新入社員研修として実施している富士登山から始まっているのだそうです。

ご子息で経営・広報チームリーダーの宇佐見智大様と沢田博取締役にもご同席いただいた、1時間半にも及ぶインタビュー。
お疲れにもかかわらず、帰り際、社長自らショールームをご案内くださいました。

タイガーくんが一番びっくりしたのはキッチンやベランダなどのサイズが自在に動き、図面からでは計り知れない「建ったあとの家」を予め施主様が体感できる仕掛け。商品を展示しているのではなく、お客様の不安を少しでも解消しようとする「近藤建設の真心」が展示されているショールームでした。

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