せっこうボード一般について
主な商品の標準的な重量は以下の通りです。(2018年4月より)
製品名(弊社商品名) JIS記号(GB-Rなど)を示す
タイガーボード GB-R |
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9.5mm : 6.6kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり10.9kg |
12.5mm : 8.5kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり14.1kg |
タイガー超軽量せっこう板 |
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9.5mm : 4.8kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり8.0kg |
12.5mm : 6.3kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり10.4kg |
不燃タイガーボード9.5 GB-NC |
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9.5mm : 7.0kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり11.6kg |
タイガー防水ボード GB-S (※軽量化しました。 [ ] 内は従来品) |
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9.5mm : 6.8kg/㎡ [7.9kg/㎡]、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり11.3kg [13.1kg] |
12.5mm : 8.9kg/㎡ [10.4kg/㎡]、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり14.7kg [17.2kg] |
タイガー不燃防水ボード GB-S |
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12.5mm : 9.3kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり15.4kg |
強化せっこうボード(タイガーボード・タイプZ) GB-F |
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12.5mm : 9.8kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり16.2kg |
15mm : 11.7kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり19.4kg |
21mm : 16.4kg/㎡、2×6(606mm×1,820mm)1枚あたり 18.1kg |
硬質せっこうボード(タイガースーパーハード) GB-R-H |
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9.5mm : 11.6kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり19.2kg |
12.5mm : 15.2kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり25.2kg |
硬質せっこうボード(タイガーハイパーハードC) GB-R-H |
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9.5mm : 9.7kg/㎡、3×6板(910mm×1,820mm)1枚あたり16.1kg |
硬質せっこうボード(タイガーハイパーハードT) GB-R-H |
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12.5mm : 12.7kg/㎡、910mm×3,000mm 1枚あたり34.7kg |
ジプトーン・ライト、マーブルトーン・ライト、ステラート・ライト GB-D |
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9.5mm : 6.5kg/㎡、1坪あたり21.5kg |
ジプトーン・ウルトラライト、マーブルトーン・ウルトラライト |
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9.5mm : 4.8kg/㎡、1坪あたり16.0kg |
スクエアトーン・Dプラス |
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9.5mm : 6.6kg/㎡、1坪あたり21.8kg |
タイガートーン |
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9.5mm : 6.8kg/㎡、1坪あたり22.5kg |
石膏と紙の接着は、接着剤によるものではなく、石膏が水和反応で固まる際に針状結晶を生成し、それが紙に刺さることにより接着しています。
強化せっこうボードはガラス繊維などを入れて、耐火性能を強化したものです。
硬質せっこうボードは、普通せっこうボードの比重を高め、表面硬度を上げたせっこうボードです。せっこうボード製品の規格(JIS A 6901)では、普通硬質せっこうボード:GB-R-Hに該当します。タイガースーパーハード、タイガーハイパーハードT、タイガーハイパーハードCが該当商品です。
JIS A 6901でGB-Stに分類される構造用せっこうボードは、規格上、強化せっこうボードの性能を満たしており、さらに耐震的性能を向上させたもので、強化せっこうボードと同等に扱えます。
構造用せっこうボードの不燃認定番号は、NM-8615です。
せっこうボードは結晶水を持ち、火災時にその結晶水が蒸発することで耐火性を発揮する材料です。
暖炉や煙突など、繰り返し又は常時高温になる条件下では、せっこう中の結晶水が失われて耐火性が得られなくなりますので、このような部位でのご使用は避けてください。
基準とする仕様書(国交省監修「公共建築工事標準仕様書」、住宅金融支援機構「住宅工事仕様書」、日本建築学会「建築工事標準仕様書」等)により異なりますので、それぞれ確認してください。
一方、防耐火・遮音構造や、木造住宅の壁倍率等の個別認定の場合には、その認定条件に従う必要があります。
せっこうボードの継目処理がパテのみの場合、ひび割れが生じやすくなります。継目に「タイガージョイントテープ」や「タイガーGファイバーテープ」を併用することで、ひび割れの軽減になります。
また、せっこうボードの面取りカット目地などのせっこうが露出した部位には吸水調整剤の「スーパータックR」を水で3倍に希釈した液を塗布し、Gファイバーテープを併用してパテ処理することで、継目強度が高まり、ひび割れの軽減になります。
漆喰などアルカリ性の強い仕上げ材は、せっこうボードやタイガーグラスロックに直接施工しないでください。その場合は、各下地にプラスターを塗ったうえで漆喰を施工してください。
- せっこうボード下地にUトップ等のせっこうプラスターを3~5mm塗り付ける。
- せっこうプラスターの硬化後、1日以上の時間をあけて水性エマルションのプライマー(スーパータックRの5倍希釈液)を全面に塗布し、乾燥させる。
- 製造業者の仕様に従って漆喰製品を施工する。
- グラスロックを面取りせずに隙間無く突き付け張りした後、プライマー(スーパータックR原液)をローラーで全面に塗布し、乾燥させる。
- プライマーが乾燥後、目地処理を行う。
・ボード突き付け部の補強は、Gファイバーテープを目地部に張り補強する。カット目地の補強は、予めプライマー(スーパータックRの5倍希釈液)を塗布し、乾燥させ、次にGファイバーテープを目地部に張り補強した後、目地部が平滑になるようUトップで埋める。
・クラックの発生しやすい開口部廻りの補強は、クラックの発生するおそれのある方向に対して垂直方向にGファイバーテープを貼り付け補強する。 - Uトップ等のせっこうプラスターをすり込むように十分にコテ圧をかけて下こすりし、3~5mm塗り付け、乾燥させる。
- せっこうプラスターが硬化後1日以上の時間をあけて水性エマルションのプライマー(スーパータックRの5倍希釈液)を全面に塗布し、乾燥させる。
- 製造業者の仕様に従って漆喰製品を施工する。
弊社では新築現場から出るボード端材を、弊社の工場に持ち込んで頂き、リサイクルしています。受入れたボード端材は紙と石膏に分離し、一般の原料石膏にリサイクル石膏を混合してせっこうボードを製造しています。タイガーグラスロックも同様にリサイクルできます。
環境省から認定された広域認定制度に基づいた取り扱いになりますので、建設業者様等との基本契約が必要です。実際の現場では排出業者(建設業者の作業所等)と弊社で契約を交わし、異物が混入しないように厳重に管理したものを受け入れています。その場合、せっこうボードメーカーはリサイクル処理料金を申し受けています。
当社では、一般の方に直接販売はしていません。
大きなホームセンターでは在庫しているところもあります。
建材店でも、購入できる場合がありますので、最寄の建材店にお問い合わせください。
空気環境について
2003年7月の建築基準法改正に伴い規制の対象になった建材は17品目ありますが、せっこうボード製品はその対象外です。規制対象の建材はF☆☆☆等の表記が必要ですが、せっこうボード製品は規制対象外製品ですのでF☆☆☆・・の表記は必要ありません。
従いまして、せっこうボードは設計上使用面積の制限を受けません。せっこうプラスター、タイガーGLボンドも同様です。
タイガーハイクリンボードにはシックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドと反応し、安全で安定型のものに変える物質を添加しています。 この添加物質は安全なものであること、又この物質を添加しても、せっこうボードがもつ諸性能は損なわれないこと、ホルムアルデヒドとの反応により生成されるものも安全で安定型のものであることなどを確認し(一財)日本建築センターで審査し、「室内空気中の揮発性有機化合物汚染低減技術(建材)」として証明をうけています。 尚、アセトアルデヒドの対策には「タイガーハイクリンボードAce(エース)」をお使いください。
せっこうボードに調湿性能を付加した製品「タイガーハイクリンスカットボード」があります。
仕上げは、透湿性の高いクロスや塗装仕上げが標準となっており、透湿性のないビニルクロスでは調湿性能が充分に発揮されません。
ビニルクロスの代わりに弊社の珪藻土入り塗り壁材「タイガーケンコート」を使用して頂くと、さらに調湿性を高めることができますので、ぜひご検討ください。
アスベストについて
1.現在の製品について
現在弊社ではアスベストを使用したせっこう製品はありません。
2.過去のアスベスト含有製品について
アスベストを含有する製品とその製造期間は別ページに記載の通りです。
これらアスベストを含有する製品の当時の生産量に対する割合は、全製品の1%程度です。
耐火構造、準耐火構造、防火材料について
2000年の建築基準法改正により、防火構造、準耐火構造、耐火構造の認定番号は、以下のルールで示されることになりました。
①耐火(準耐火、防火)構造の認定番号
記号の意味を知ることにより、構造種別、要求時間、使用部位が分かります。
最初の2桁:構造種別
FP: 耐火構造(Fireproof Construction)
QF: 準耐火構造(Quasi-Fireproof Construction)
PC: 防火構造(Fire Preventive Construction)
数字3桁:要求時間[分]
例: 045 → 45分
次の2桁:部位
BE: 耐力壁 外壁(Bearing Wall Exterior Wall)
BP: 耐力壁 間仕切り壁(Bearing Wall Partition Wall)
NE: 非耐力壁外壁(Non-bearing Wall Exterior Wall)
NP: 非耐力壁間仕切り壁(Non-bearing Wall Partition Wall)
CN: 柱(Column)
FL: 床(Floor)
BM: はり(Beam)
RF: 屋根(Roof)
RS: 軒裏(Roof Soffit)
ST: 階段(Stair)
最後の数字:通算番号
②防火材料の認定番号
NM: 不燃(Noncombustible Material)
QM: 準不燃(Quasi-noncombustible Materials)
省令準耐火構造は(独)住宅金融支援機構が定めたもので、建築基準法上の準耐火構造(45分、60分)とは異なります。省令準耐火構造で天井および壁の室内に面する部分に求められる耐火性能は15分です。
省令準耐火構造とした木造住宅は、火災保険料や地震保険料が大幅に安くなります。
枠組壁工法および木造軸組工法などで省令準耐火構造とすることができます。
省令準耐火構造の採用を検討されている建築関係者の方は、(独)住宅金融支援機構の各支店や、弊社の支店・営業所にお問い合わせください。
非耐力の間仕切壁で、一般的な設計手法である仕様規定での建築物では、2時間耐火壁は不要となりました。但し、耐火検証法などの性能規定の建築物では2時間耐火壁が使用される場合があります。
表記しているスタッドやランナーのサイズは、概ね、使用可能な最小のサイズですので、表記寸法以上のサイズもご使用できます。ただし、構造によって、スタッドサイズに制限がありますので、弊社発行の施工指導書などにてご確認ください。
Sウォールは、下地側から加熱した耐火試験にも合格した結果、1時間耐火認定を取得しています。
弊社の耐火(準耐火)構造壁は、垂直に施工されるものとして大臣認定取得をしています。
一方、建築基準法施行令第112条で、防火区画は「床若しくは壁又は特定防火設備で区画しなければならない」とあり、また耐火(準耐火)構造に「天井」という区分も無いことから、水平方向は「床」の認定を取得している工法を施工することが必要と考えられます。
従いまして、施工上等の理由で止む無く「壁」の認定を水平方向に使うことの是非については、所轄行政、確認検査機関の了解が必要と弊社では考えます
以下の工法で上張りボードを目透かし張りすることが可能です。
・S12目透かし仕様
・S12・WⅠ目透かし仕様
・スーパーウォールA目透かし仕様
・A-2000・WI目透かし仕様
・ハイパーウォールZ目透かし仕様
目透かし部の処理方法等の詳細については、カタログ、施工指導書等にてご確認ください。(上記工法毎に目透かし部の処理方法は異なります。)
弊社で認定取得している耐火(準耐火)構造壁の認定内容は開口部等が無いものとなっており、コンセントボックスや設備配管の設置に関する事項は含まれていません。電設資材メーカー様が弊社の壁に対応可能な開口部や貫通部の処理に関する個別認定を取得されていますので、そちらの認定内容をご確認ください。 告示による準耐火構造の壁の場合は、(一財)日本建築センター発行の「準耐火建築物の防火設計指針」をご確認ください。また電設資材メーカー様が取得されている個別認定を使用する方法もあります。 特に共同住宅等の戸境壁に直接コンセントボックス等を埋め込む場合は、消防署より指導がありますので、事前に所轄の消防署への相談も必要と考えられます。
45分準耐火構造は、平成12年建設省告示 第1358号に構造方法が例示されています。
せっこうボードを用いた間仕切壁としては以下の例が示されています。
下地および間柱は鉄材または木材で造り、その両側に何れかのせっこうボードを張ったもの
①9.5+12.5 ②12.5+9.5 ③15
※数字はせっこうボードGB-R(強化せっこうボードGB-Fを含む)の厚さ
上記以外に、弊社、(一社)石膏ボード工業会、(一社)日本木造住宅産業協会や(一社)日本ツーバイフォー建築協会取得の認定仕様もあります。
(一財)日本建築センター「準耐火建築物の防火設計指針」を参考にしてください。
個別認定の仕様とする場合は、各々の認定内容に従う必要があります。
準耐火構造の片面壁の構造はありません。
耐火構造は準耐火構造の上位グレードですので、片面耐火壁「Sウォール」シリーズを使用することが可能です
外壁の個別認定は、主に外装材の製造メーカー様が準耐火の認定を取得されています。その内容は「外装材 ~ (耐力面材) ~ 断熱材 ~ 屋内側ボード」までで1つの認定となっています。従って室内側のせっこうボードやその施工方法は、その認定内容に従う必要があります。
詳しくは、該当する準耐火構造の認定書の内容を確認してください。
木造耐火について(2018年3月より)
主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根、階段)を耐火構造とした木造建築物が、2000年の建築基準法改正により建築可能になりました。
これまでに6100棟程度(2018年2月時点)の木造耐火建築物が建てられており、木材をせっこうボードで被覆する「被覆型」による木造耐火建築物が最も多く建てられています。
耐火建築物は主要構造部を耐火構造とする必要があります。最も一般的な「被覆型」による木造耐火構造の方法は、主に以下の3通りあります。
①国土交通省告示を用いる方法
告示第861号(平成26年8月22日)、告示第472号(平成30年3月22日)により、平成12年5月30日国土交通省告示第1399号「耐火構造の構造方法を定める件」が改正され、主要構造部が木材の場合の耐火構造の方法が定められました。主要構造部をせっこうボード(規定の各成分の含有率を満たす強化せっこうボード)で被覆することとされています。
以下に各部位の構造概要をご紹介します。
【間仕切壁 】
【外壁】
【柱】
【床】
【はり】
【屋根】
【階段】
②業界団体取得の認定を用いる方法
(一社)日本木造住宅産業協会、(一社)日本ツーバイフォー建築協会が主要構造部の耐火認定を取得していますので、これらを用いることもできます。設計施工にあたっては各協会主催の講習会の受講が必要とされています。講習会の開催日等は下記で確認してください。
・木造軸組工法の場合
一般社団法人 日本木造住宅産業協会
http://www.mokujukyo.or.jp/
・枠組壁工法の場合
一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会
http://www.2X4assoc.or.jp/
両協会では強化せっこうボードを用いた主要構造部の耐火認定を取得しています。設計施工時は、その認定内容を遵守する必要があります。詳細は両協会にお問い合わせください。
③個別メーカーの認定(個別認定)を用いる方法
吉野石膏では外壁の耐火構造の認定を取得していますので、これを用いることができます。
また同一建物内に、本個別認定を①②の方法と混在して設計施工することができます。(但し各階外壁の上端から下端までは何れか一つの耐火構造の方法とすることが必要であり、同一階の途中で他の方法に切り替えることはできません。)
同告示では、ボード用原紙を除いた部分のせっこうの含有率が95%以上、ガラス繊維の含有率が0.4%以上、かつ、ひる石の含有率を2.5%以上とした強化せっこうボードとしています。また国土交通省の技術的助言「国住指第1785号(平成26年 6月 22 日)」では、同告示に該当することを示す防火被覆として、次のものを挙げています。
①NM-8615「強化せっこうボード」のうち、GB-F(V)(ひる石入り)
②NM-1498「両面薬剤処理ボード用原紙張/せっこう板」のうち、せっこう、ガラス繊維及びひる石の含有率が適合するもの
以上のことから、上記告示および①に該当する製品は「タイガーボード・タイプZ」、上記告示および②に該当する製品は「タイガーボード・タイプZ-WR」となります。
施工中に一時的に雨掛りとなる箇所の防火被覆には、強化せっこうボードに防水防カビ性能を付加した「タイガーボード・タイプZ-WR」(不燃材料認定番号:NM-1498)を使用してください。
尚、「タイガーボード・タイプZ-WR」を使用した場合でも雨天時の施工は避け、外壁の屋外側にこのボードを使用した場合は施工を始めてから2週間以内に透湿防水シートを施工してください。
タイガーボード・タイプZ-WRを使用する理由
国交省住宅局建築指導課は本告示の施行にあたり、以下のような考え方を示しています。
耐火構造の構造方法を定める件(平成12年建設省告示第1399号)の一部を改正する告示案に関する意見募集の結果について 平成26年8月27日
パブリックコメントにおける主なご意見等
強化せっこうボードを外壁に使用する場合の耐久性、防水性についてどう考えているのか。
国土交通省の考え方
外壁に使用する強化せっこうボードについては、適切に維持保全されることが必要であり、防水・防腐の処理など、耐久性、防水性について配慮することが必要であると考えています。
弊社で取得している木造耐火構造は、外壁のみで、現時点(2018年3月時点)では、以下の3工法です。
・タイガーモエンEX-B1 枠組
・タイガーモエンEX-B2 軸組
・デラクリート仕上げ外壁耐火システム 枠組
(一社)日本木造住宅産業協会、(一社)日本ツーバイフォー建築協会が仕上げを木材とした耐火構造の認定を取得していますので、そちらをご確認ください。
火災時のみならず、火災終了後も主要構造部の木材が焦げないことが必要となり、告示第1399号第一にも「防火被覆の取り合いの部分、目地の部分その他これらに類する部分を、(中略)当該建築物の内部への炎の侵入を有効に防止することができる構造とするものに限る」とあります。
従って、防火被覆材であるせっこうボードが「ひと筆書き」に連続するよう設計施工することが基本的な考え方になります。そして上張りと下張りのせっこうボードの目地が重ならないように施工する必要があります。 また開口部(サッシ廻り、ダウンライト等)や貫通部(換気扇等)からの炎の進入を防止できる納まりとする必要もあります。
詳細は(一財)日本建築センター発行「木造耐火建築物の防・耐火設計マニュアル -大規模木造を中心として-」等をご参照ください。
床や壁などの木造の主要構造部分の耐火工事を完成した後に軽量鉄骨(LGS)を組んで耐火間仕切壁を使用することができます。
遮音、吸音について
TLD値とRr値は、音響試験室で測定された遮音壁単体の遮音性能(音響透過損失)を表すものです。TLD値とRr値とでは下記以外にも評価方法などが若干異なる点がありますが、ほぼ同じ値と考えても実務上は差し支えないとされています。
TLD値:
評価対象周波数は125~4000Hz(オクターブバンド)で、「41」「42」「43」のように1単位で評価
Rr値:
評価対象周波数は125~2000Hz(オクターブバンド)で、「40」「45」「50」のように5単位で評価
D値:
D値は実際の現場での2室間の遮音性能を表した現場測定値です。「40」「45」「50」のように5単位に評価したものです。
建築基準法 第30条では、長屋や共同住宅の各戸の界壁は、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を低減する構造とすることが求められています。そしてその性能は、建築基準法施行令22条の3で定められています。(TLD40以上の遮音性能にほぼ相当します。)
また、昭和45年建設省告示 第1827号では、この性能を満たすせっこうボードを用いた例(第二-二)として、以下の条件を満たす構造が示されています。
・界壁の厚さ(仕上材料の厚さを含まない)が10cm以上。
・その内部にグラスウール(25mm、20kg/m3以上)又はロックウール(25mm、40kg/m3以上)を挿入したもの。
・界壁の両面に厚さ12mm以上のせっこうボードを2枚以上張ったもの。
(下地は「堅固な構造としたもの」との規定のみで、材料や組み方等の言及はなし)
上記の例は最低限の基準と考えられます。
弊社では上記よりも高い遮音性能を有した、主に軽量鉄骨 (LGS)を用いた千鳥間柱構造の各種遮音工法を取り揃えており、遮音構造の個別認定を取得しています。
遮音構造の認定番号は「SOI-○○○○(数字4桁)」であらわされます。
ジプトーンは吸音性能がありません。吸音性能を持つせっこうボード製品は、「タイガートーン」「ニュータイガートーン」「特殊タイガートーン」「スクエアトーン・Dプラス」等の全貫通の孔が空いているものが該当します。
サウンドカットはペースト状の現場塗布タイプの接着材です。シート状のものではありません。
一般の接着材は乾燥すると硬くなりますが、サウンドカットは乾燥しても弾性を保ちます。この弾性によって遮音性を高めています。
木造建築物の耐力壁、壁倍率について
厚さ12.5mm以上のせっこうボード(GB-R)、強化せっこうボード(GB-F)、構造用せっこうボードB種(GB-St-B)をせっこうボード用釘(GNくぎ)で留めた場合、代表的な壁倍率は、告示で以下のように定められています。
・木造軸組工法の場合(昭和56年建設省告示 第1100号)
①大壁造の場合:
GB-R、GB-F「0.9」
GB-St-B「1.2」
②大壁造・床勝ちの場合:
GB-R、GB-F「0.9」
GB-St-B「1.0」
③真壁造の場合:
GB-R、GB-F「1.0」
GB-St-B「1.3」
・枠組壁工法の場合(平成13年国土交通省告示 第1541号)
GB-R「1.0」、GB-F「1.3」、GB-St-B「1.5」
※枠組壁工法の場合は、同告示で指定されるビス留めも可
これら以外にも弊社では硬質せっこうボード「タイガーハイパーハードT」を使用した壁倍率の個別認定を取得しています。
上記の告示で定められているせっこうボードの壁倍率は、せっこうボード用釘(GNくぎ)を使った場合の値です。(枠組壁工法で、告示で指定されるビスを用いた場合を除く。)
ビスを使って固定した場合の壁倍率は、使用するビスによって異なりますので、個別認定を取得しているビスの製造元にお問い合わせください。
せっこう系の耐力面材は、壁倍率のほかに、耐火性能も高めることが出来ます。 また、建物の省エネ化に伴い壁内の断熱材も高密度化・厚手化しており、筋かいでは施工上、断熱材が入れにくくなっていますが、せっこう系の耐力面材を使うと壁内に空間ができるため、断熱材を隙間無く入れることができ、所定の断熱性能を発揮しやすくなります。更に、ホールダウン金物や柱脚、柱頭金物があったとしても、これらとの干渉の恐れが大幅に低くなり、筋かいと比べて品質確保がしやすくなります。
耐震性能だけではなく、耐火性能、断熱性能、品質確保の点からも性能を向上させることができるのが、せっこう系耐力面材のメリットです。
耐力面材に開けられた小開口については、国交省の技術的助言「国住指第1335号(平成19年 6月20日)」において、『周囲の軸組から離して設ける径50cm程度の換気用の孔は、開口部を設けない場合と同等以上の剛性及び耐力を有するものとして取り扱いできる』とされています。
より具体的には、この技術的助言にもとづき、「建築構造審査・検査要綱実務編(検査マニュアル)2012年」日本建築行政会議編p330~331および「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2017年版)」(公財)日本住宅・木材技術センターp65~66等で解説されています。 この解説書によれば、開口の孔径が50cm(四角形では対角が50cm)以下の場合は、開口部の四周に適切な補強をすればよく、また、開口を設けても補強が不要となるのは、面材の厚さ12.5mmの場合は孔径が15cm(四角形では対角が15cm)以下、9.5mm の場合は孔径が11.4cm(四角形では対角が11.4cm)以下で、これらの開口であれば耐力性能(壁倍率)が変わらないということになりますが、判断については、あらかじめ指定検査機関等に確認してください。
できません。個別認定の条件上、柱間隔910mm以上が必要です。
タイガーハイパーハードTは屋外側には使うことはできません。
屋外用のせっこう系耐力面材としては、タイガーEXボード9.5㎜がありますのでご検討ください。
真壁の耐力壁の認定を取得していないため、使うことができません。
大壁の耐力壁としたうえで、付け柱(化粧柱)を取り付けて和室とする方法もあります。
認定で定められた指定ビス以外は使うことはできません。
指定ビス以外で留め付けた場合には認定外となり、耐力壁としての扱いができません。
ソーラトン(ロックウール化粧吸音板)について(2017年11月より)
主な商品の標準的な重量は以下の通りです。
ソーラトン 平板 |
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9mm:3.0kg/㎡ |
12mm:3.8kg/㎡ |
ソーラトンライト・グリッド |
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15mm:3.9kg/㎡ |
ソーラトングリッドUL7 |
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15mm:3.5kg/㎡ |
ソーラトンキューブ ストライプ |
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12mm:3.9kg/㎡(Siキューブ含む) |
15mm:4.3kg/㎡ |
19mm:5.4kg/㎡ |
ソーラトンキューブ クロス |
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12mm:4.0kg/㎡(Siキューブ含む) |
15mm:4.5kg/㎡ |
19mm:5.5kg/㎡ |
ソーラトンライト・ワイド |
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9mm:3.3kg/㎡ |
12mm:3.9kg/㎡(ソーラトンライト・ワイド600も含む) |
ソーラトン 不燃軒天 平板 |
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9mm:3.7kg/㎡ |
12mm:4.7kg/㎡ |
ソーラトン 不燃軒天キューブ ストライプ |
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12mm:4.3kg/㎡ |
15mm:4.6kg/㎡ |
ソーラトン 不燃軒天キューブ クロス |
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12mm:4.3kg/㎡ |
15mm:4.8kg/㎡ |
JIS A 6301「吸音材料」で、ロックウール化粧吸音板のことを「DR」(Dressed Rockwool Boardの略)という記号で示します。
但し、「ソーラトンキューブ」「ソーラトン不燃軒天」はJIS製品ではありません。
ソーラトンの標準色のマンセル値は5.5Y 9.6/0.2です。
日本塗料工業会の近似色番号はN-95になります。
(「ソーラトン不燃軒天」のマンセル値は6.2Y 9.3/0.3です。)
「ソーラトンカラーシステム」として10色ご用意しています。
1色1品種100㎡より受注生産にて対応致します。
納期は、ご発注後4週間程度を予定してください。
ソーラトン製品の不燃番号は全品種「NM-8599」です。
「ソーラトン」は屋内専用の商品ですが、「ソーラトン不燃軒天」は軒下等で、ある程度の耐湿性が要求される場所にも使用できるよう、基材のバインダー、表面塗料に一定の耐湿性能を付与した商品です。
ソーラトンは、JIS A 6301『吸音材料』の『0.5M』という区分に該当します。
『0.5』とは、JIS A 1409「残響室法吸音率」で、250Hz、500Hz、1000Hz及び、2000Hzにおける値の算術平均値が0.41~0.60のものをいいます。
また末尾の『M』は測定条件(剛壁密着)を示します。
弊社は2009年に『ソーラトン』商品のみを事業継承しました。
『ミネラートン』、『テラトーン』は、継承していませんので、製造できません。
ソーラトンは(公財)日本環境協会が「環境への負荷が少なく、環境保全に役立つ」と認めたエコマーク認定商品です。 エコマーク認定番号は第11123013号です。
日本ソーラトン(株)が生産を開始した2010年1月以降のソーラトン製品にアスベストは一切使用していません。
2009年12月以前に日東紡績(株)で生産した製品については、ロックウール工業会ホームページのアスベスト(石綿)関連情報を御参照下さい。