吉野石膏株式会社


株式会社 並木組 様

HOME  ⁄  タイガーくんの吉野愛をたずねて インタビュー  ⁄  株式会社 並木組 様

第十回 株式会社並木組 様

永らく吉野石膏の商品をご愛顧いただいている
お取引先様のお気持ちを“吉野愛”という言葉に
置き換えて、そのお心をお伺いに回る
タイガーくんの“吉野愛”をたずねて。
お仕事への思い、商品への思い・・・。
さて、どんなお話が飛び出すでしょうか!?

企業プロフィール

会社名 : 株式会社 並木組 様

住所 : 東京都青梅市長淵7-296

代表者 : 代表取締役社長 並木慎太郎 様

会社設立日:令和3年5月27日

事業内容 : 新築・リフォーム・設計施工

URL : https://www.kensetumap.com/company/584558/

第10回のお客様は、東京都青梅市にある

株式会社 並木組 代表取締役社長の並木慎太郎さんです。

「これがいつもの仕事着です」と職人さんスタイルでお出迎えいただいた並木社長。

写真にあるような渋い「和テイスト」の玄関を潜り抜けると・・・。

さて皆さん、この先にどんな空間が広がっていると思われますか!?

<自宅でのインタビュー>

タイガー)土間に暖炉を構えた、実に素敵なお住まいですね!

 

並木社長)この土地は実家から徒歩1分という便利な場所で、自宅、事務所、作業場がまとめて建てられるだけの十分な広さがあったんです。

だから「売りに出た」と聞いて、すぐに地主さんと直談判しましたね。だからこそ首尾よく手にできた時は嬉しかったです。

 手始めは、この自宅を建てました。自宅をこの手で建てるというのは夢のひとつでしたから、気合が入りましたね。もう5~6年前のことになります。

 

タイガー)お客様がここをご覧になると、心が躍るでしょうね。

 

並木社長)墨付けして、手刻みで木材を用意するところから作った自慢の家です。今、こんな作り方している木造建築なんて2%もないぐらいかな(笑)。梁もむき出しにして、あえて「見せる仕様」にしてます。この痩けた(真四角でない)柱に梁を突っ込んでいるあたりは腕の見せ所でして。

現場では一発合わせだから、予めの作業場での仕事がとても大切になります。材木を寝かせた状態で、全部の寸法を出してやるんです。梁の下部に鴨居の溝を直接彫りこんで一体化させたりしてね。

 その完成品であるこの部屋は「私はこんな腕の大工です」とお見せするショールームのようなもの。だからこそ、どうしようかと迷っているお客様は、この造作を見ると一発で仕事が決まるんですね(笑)。

  • 木っ端活用の暖炉。真冬でもこれ1台

  • 1枚板カウンターももちろん手刻み

  • むき出しの梁で見せる構造と腕

  • 収納たっぷりの整った階段

<幼少期から振り返っていただきます>

タイガー)大工さんのお仕事を目指されたきっかけは何だったのですか?

 

並木社長)・・・・謎ですね(笑)。いや大げさではなく、物心つく前の、それこそ生まれた時から大工になりたかったんです。

親曰く、保育園の頃から「大工さんになりたい!」って言ってたみたいですから。うちはおじいちゃんも、オヤジも、その兄弟も、神社の屋根などの銅板を扱う建築板金の職人でした。だから普通は自分も板金職人になるんでしょうが、物造りという意味では一緒ですけど、自分は大工がいいと、ずっとこの道一直線で思っていましたね。

 ・・・小さいころから器用だったと思います。小学校時代には図工の作品が市の展覧会に選ばれるようになり、中学校時代には技術(CDボックス)と家庭科(ピローケース)の両方で学校代表になりました。「なんでどちらも並木君なんだ」って他の人から文句を言われないように、先生が弁明してくれたりしてね。けど仕方ないよね、こっちは小学生4年生から糸鋸使うような腕だから(笑)。

 

タイガー)会社を立てられてからは、まだそんなに経っていないのですね?

 

並木社長)高校を卒業して、「家を建てたい」という想いをいっぱい持って工務店にお世話になりました。工務店に入る前は「家を建てる作業は、全部大工さんの仕事」、と思っていましたから、実際に始めて見ると「左官とか、クロスとか、ペンキとか、家を建てる仕事はこんなに細分化されていて、専門性が高いんだ!」ってビックリしましたね。

 

 15年ほど修業を積んだある時、新築1棟任せていただけるお客様との出会いがあったことなどから独立を決意し、個人として2~3年やったあと、2021年に法人化したんです。お陰様でそこから仕事が切れずに続いているため、事務所や作業場を建てる計画が、ずっーと手つかずになっちゃっています。

まぁ、大好きな「つくる仕事」をやっている訳ですから、仕事は本当に楽しいですねぇ。お客さんと打ち合わせして、それが形になる。いいね!です。

  • 長年手入れをして使い続けている玄翁

<この仕事に就いたその時から「吉野石膏」がありました>

タイガー)では、吉野石膏とも長くお付き合いを頂いていますね。

 

並木社長)大工を始めてから20年以上経っていますけど、それこそ仕事を始めた時からですね。ボードが無いとクロスも張れないし、塗り壁も塗れない・・・、せっこうボードは内装に欠かせない建材ですから、自然と手にしていましたね。

 

タイガー)吉野石膏の営業マン、社長の目から見ていかがですか?

 

並木社長)ああ、いいですね。現場に来てくれるんですよ。「耐力面材の新製品が出ました。EXハイパー、ご存じですか?」って、ちょこちょこ(笑)。

長谷部さん(※吉野石膏立川営業所)とは2年前ぐらいからのお付き合いかな?キッチンなどの什器のメーカーの人は来るんですけどね、建材メーカーで来てくれるところなんて他に無いかなぁ。

僕が現場にいる大工だからっていうのもあるんでしょうけど、職人目線的にも現場に来てくれるのってね、嬉しいんですよ。

 

タイガー)吉野石膏でお勧めの商品はありますか?

 

並木社長)例えば調湿機能(※タイガーケンコート)なんかは優れもんですし、値段的にも合いそうだからどうですか?とお客さんに説明したことはありますが、そもそも吉野ってブランドならどの商品を使っても当たり前というか、他社を使うって自分は考えませんからねぇ。

クロスはリフォームで何とかなるけど、下地はそうはいかない。下地は本当に大事ですよ。自分の仕事のモットーは「見えないところにこだわる」ですので、吉野の商品やブランドへの信頼感は絶大です。

 

タイガー)吉野石膏に作って欲しい商品はありますか?

 

並木社長)やっぱり、もう少し軽くなったらな、とは思いますね。特に荷揚げがある現場なんかはでは軽いと扱いやすいですから。あとは直接ビスが効くボードができたら最高だね。今と同じ値段で(笑)。それが標準形になったら楽だよね。下地いらずで、手すりとか直接ボンと付けられちゃう。

下地を探さなくても一発で分かるようなものがあればいいんだけど、そうもいかないからねぇ。


タイガー)貴重なご意見ありがとうございます。引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。

  • 信頼で結ばれている吉野石膏の営業マンと

<これからの夢をお伺いします>

並木社長)通っていた保育園の横に大きな山車庫があったこともあり、小さな頃から山車には憧れがあるんです。山車って姿が格好いいでしょ?

この地域は4月2週の調布大祭と5月2,3日の青梅大祭、いずれも山車祭りでして、自分は囃子連の副会長として巡行を仕切る役を任され、舵や木頭(拍子木)への指示や頭衆とのやり取りなど、深く関わっています。祭りは小さな頃から何十年もやってるんで、それこそお囃子の笛も太鼓も踊りも全て身についていますよ。大工という仕事は祭りでも重宝され、毎年拍子木を作ったり、山車の高欄(柵)などが壊れた時の修繕を行ったりしていますね。ここの山車は、元々人形が上に乗っていた「江戸型山車」だったので、いつかはこの手でそれを復活させたい、と、今でも強く願っています。

  • 珍しい前1輪、後2輪の3輪山車

  • 祭りの主役・豪華絢爛な山車

<インタビューを終えて>

 大工さんになった時の夢である「独立する」「自宅を自分の手で建てる」をひとつずつ叶えられてきて「人生順調です!」と言い切る、間もなく39歳になられる並木社長。

 

 着工日は大安を選び、仏滅は外すという六曜選びから始まって、何事も綿密に設計図を描き準備を整えてから、経験で得たコツと確かな技術の下、忠実に、細心に、家が作られていきます。だからでしょうか、並木社長の言葉にはご年齢以上の骨太さを感じます。人も建物も、やはりこの骨の太さが大切なんですね。

 二人のお子さんに大工道具にまつわる名前を付けてしまうほど、天職のように大工道を進む並木社長の残された夢のひとつが「江戸型山車をつくる」こと。

 良きタイミングで、良きお仲間と、そして愛するご家族と一緒に、その善き日が来ることをタイガーくんは願っています。

  • 来年4月のお囃子を静かに待つ提灯

一覧へ戻る