吉野石膏株式会社


株式会社タカカツホールディングス 様

HOME  ⁄  タイガーくんの吉野愛をたずねて インタビュー  ⁄  株式会社タカカツホールディングス 様

第二十回 株式会社タカカツホールディングス 様

永らく吉野石膏の商品をご愛顧いただいている
お取引先様のお気持ちを“吉野愛”という言葉に
置き換えて、そのお心をお伺いに回る
タイガーくんの“吉野愛”をたずねて。
お仕事への思い、商品への思い・・・。
さて、どんなお話が飛び出すでしょうか!?

企業プロフィール

会社名 : 株式会社タカカツホールディングス 様

住所 : 宮城県大崎市古川休塚字新西田38-1

代表者 : 代表取締役社長 髙橋 勝典 様

会社設立日:1963年(昭和38年)3月1日

事業内容 : 製材、プレカット、資材流通、
     新築、リフォーム、不動産

URL : https://www.takakatsu.co.jp/

第20回のお客様は、宮城県大崎市にある

株式会社タカカツホールディングス 代表取締役社長CEOの髙橋勝典さんです。

 

お名刺をいただいた瞬間からこぼれるような笑顔を終始変えられることなく、和やかな雰囲気の中で進んだインタビュー。練られて、深みを感じられる言葉がよどみなく発せられる中、タイガーくんは何度も「プロフェッショナルな方だぁ」と感じ入っておりました。

<タカカツホールディングスの今とこれから>

タイガー)早速ですが、まずは御社の事を少し教えていただけますか?


髙橋社長)はい。弊社は1955年9月15日に創業し、今年で68年を数える会社です。元々は屋根板などの木材卸業として祖父がリヤカーを牽くところから始まりまして、現在は木材の流通だけではなく、仕入れた宮城県産丸太の製材、加工、プレカット、建材卸業といったB to Bで建材を販売する事業と、こちらは吉野さんともお付き合いのある新築、リフォーム、不動産といったエンドユーザー向けの商売を行っております。つまりグループとしてはなかなか他社さんでは少ないかと思いますが「住宅に関する川上から川下まで」建材、新築、リフォーム、不動産と4部門を9社で、全て行っている企業体、ということになります。


タイガー)ご商売としてはいかがでしょうか?


髙橋社長)なかなか厳しいものはありますね(笑)。少し前の一気に木材単価が上がった、いわゆるウッドショックを乗り越えて、この1~2年、木材の値段は下降傾向です。しかし一方で、世の中のものは、これは吉野さんの商品だけでなく全てがことごとく値上がりしている。つまり「住宅」の値段は上がっているんです。それも1棟当たり、数年前に較べると数百万円という金額で。となるとお施主様にはコストアップの理由をご説明し、ご納得いただかないとなりません。住宅価格と同じように所得が上がっているわけではありませんから・・・。


 まぁ、しかし、これは「考えても仕方ないかな」と思っています。まさにここからが営業力、経営力というのが試されている時代だと認識しておりますので、悲観的には考えておりません。注文住宅など単価が高い商品は件数が伸び悩んでいますが、一方でお求めやすい分譲住宅は伸び続けています。社内でも好不調が二極分化されてきていますね。


 売り上げ自体は微増しておりますが、コストが上がってきていることは様々な問題点となって跳ね返ってきています。まず、私たちのように工場を持っている企業では、昨今の「電気代の高騰」が大きな問題です。これがなかなかの金額でして、うちの規模ですら年間数千万円にもなります。電気代はお客様の目に見えにくいコストですから、これが上がったからと言ってなかなか価格転嫁はしづらい。特に木材が下がっている中では、値上げをご納得していただくのは難しいですよね。電気代対策として太陽光パネルの設置をするなどこのコストに関しては様々な手を打っており、その結果、やっと昨年同様程度の数字を保てているのかな、といったような状況です。


 ・・・それにしても、この酷暑は冷房代だけでなく工場で働く社員の作業効率、ストレスにも大きな影響を及ぼしていますので、彼らのコンディションが気になりますね。


 また、「製材」といった工程では、建築材として使えるように、切り出してきた丸太に含まれる水分を乾燥させる作業があるんですが、この木材を乾燥させる工程で、廃材を利用したりバイオマスボイラーなどを活用する中で、どうしても補えない部分が出るため、重油を使うことがあります。この燃料代も大きく影響してきています。これらの工場の経費、そして人件費、全て上がっているんですね。


 そしてこれからは人の問題も大きなテーマです。新卒も中途採用も、なかなか思い通りにはいかないです。人事に人を配置したり、教育を厚くしたりして、社員育成には力を入れているのですが。弊社では2030年までのグループの目標数字があるのですが、そこには「社員の平均所得を2030年までに100万円増やす!」という目標が掲げられています。会社の目標数字に倣った所得の伸びです。弊社の平均年収は400万円なので、それを500万円に、毎年20万円ずつぐらい上げていく、ということですよね。これを方針発表会で全社員の前で発表しました。また、完全週休二日制もすでに実施しています。年間休日が120日ないと、今は新入社員が入ってこないんですよ。就職サイトのスクリーニング時点で弾かれちゃう、表示すらされないですからね。時代と共にこの業界の働き方も変わってきました。残業=悪とまで言われてしまうような時代です。変化を見ているのではなく、いち早く実践して、働く方に選んでもらえる企業にならないといけないと日々感じています。


タイガー)とはいえ、現場の朝は早いですよね?


髙橋社長)うちにも社員大工さんがいますが、現場は8時始業ですからね。となると会社を7時には出発しないとならない。これには社員である以上「早出手当」を出して対応しています。

  • <一直線に理想に向かう髙橋社長>

  • <全社員に毎年配布される187ページの「経営計画書」>

<タカカツホールディングスにお入りになられたきっかけ>

髙橋社長)私は大学を卒業して、まずはパナソニックに勤務いたしまして、丸3年、住設建材の営業マンをしておりました。しかしいつも心には「いつかは父の会社を継ぐんだ」という気持ちがありました。その理由は、幼少期からずっと続いた一種の洗脳と言いますか・・・(笑)。中でも祖母の影響が大きかったのかな、と思います。私は兄弟の仲でたった一人の男で、家族からは将来を期待され、祖母からはことあるごとに「あなたは、将来社長になるのよ」とささやかれながら育てられたんです、本当に。その証拠に15歳の時に父に「別に社長にならなくても良いんだよ」と言われた時に、「何をいまさら。もう遅い」と思ったぐらいですから(笑)。


 これ面白い話なんですが、小学校1年生の時にタイムカプセルを埋める、というイベントがあったんですね。書き込む内容は「将来の夢」です。私自身は何と書いたのか全く覚えていませんでしたが、それを20年後の27歳の時に掘り起こしたんです。・・・さて、何と書いてあったと思います?そこには7歳のつたない字で「タカカツの社長さんになりたい」って書いてあったんですよ(大爆笑)。そんな逃げられない運命に縛られ、私は2010年にこの会社に戻ってきたんです。


 戻ってすぐ、それこそ最初に、父に呼ばれて見せられたのがある年表でした。その年表には年号の下に父と私のそれぞれの年齢が書きこまれており、それを見ながら「お前、2015年には社長になれ。そのためにこの〇〇年にはこんなことをして欲しいんだ」と告げられました。つまりこの年表は、父が私へ会社を渡すために作った計画表だったんですね。


 私は4代目の社長なんです。初代が祖父、そして50歳で急逝した祖父の後、当時27歳と若すぎた父にバトンを繋ぐまでの2代目として祖母、そして3代目が父、ということになります。私が父から社長を継いだのは2016年ですから、就任して今年で7年です。私も34歳という年齢で社長になったわけですが、そこには自身の体験を踏まえた父の「早くから社長になり、疑問点を支えられるバックアップ体制がある中で、しっかり伴走・助走期間をつくりなさい」という願いが込められているのだと感じています。

  • <7歳の時の夢、実現!>

  • <天国から「頑張らいん!」とエールを送る祖父母>

<「吉野石膏」についてお聞きします>

髙橋社長)この仕事をやる限り、吉野さんとの接点が無いなんてありえません。この業界では「せっこうボード=吉野石膏」ですからね。私はこの会社に入って始めにリフォーム部門を担当したのですが、その時など「ベベルタイガーボード」って商品名ではなく、一般名詞だと思っていたぐらいです。その時の先輩から発注書を書くときに「せっこうボード」ではなく吉野さんの商品名である「ベベルタイガーボード」って書け、って言われていましたからね。

まぁ、この業界では吉野さんが圧倒的ですから、まぁそれも当たり前といったことなんでしょうけれども。


 倉庫で初めてピンク色のせっこうボード(ハイクリンボード)を見た時は「なんだこれ!?」と色に驚きました。ホルムアルデヒド対策として非常にニーズも高い商品で、うちの住宅でも使わせていただいています。また、EXハイパーは一言でいうと「本当に良いものを作ってくれたなぁ」という印象です。

お客様に安く出すことができ、性能も良い商品ですので、標準仕様として採用しています。


タイガー)ありがとうございます。特に寒さが厳しい東北地方では、結露対策として透湿性能の高さもご評価いただいております。引き続きご愛顧を宜しくお願いいたします。


髙橋社長)吉野石膏って、妻とも話したんですが知らず知らずのうちに知っている名前で、ずーっとテレビCMを見てきたから、たぶん僕の世代はみんな吉野石膏のコマーシャルの歌を歌えるんじゃないかな。「♪音をしっかりカットして~」「♪僕はターイガー~」ってね。これだけCMを聴いていると、吉野石膏というものが日常に当たり前にある、あって当然って気がしていました。


 吉野さんの営業マンと良くお話するようになったのは、やはり社長になってからでしょうか?吉野さんは業界全体の流れ、市況を最も敏感に感じて、連動しているポジションにいらっしゃいますから、刻々とどんな動きになっているのかを教えていただきたいですね。吉野さんの数字が上がれば、業界的にも上がる、下がれば下がる。これ道理ですよね。圧倒的にシェアが高い会社だけに、業界全体の傾向に沿った数字の動きがあると思うので、是非お願いします!あとはトップシェアの会社として、より軽く、より扱いやすい商品の開発、こちらも宜しくお願いいたします。

  • <倉庫に並ぶハイクリンボードとEXハイパー>

  • <吉野石膏の担当者と。「いつもお世話様です!」>

<インタビューを終えて>

「3・11で、家は自分や家族の命を守る場所なのだと痛感しました。それだけにこの仕事のやりがい、意味や意義の発見があったんです。お客様からの“ありがとう”という言葉には本当に重みがあります。この素晴らしい仕事を父から受け継ぐだけでなく、私のまだ見ぬ次の世代にしっかり引き継いだ時に、初めて私の使命は完結するんです」。


と力強くお話になった髙橋社長。自社のことだけでなく、業界全体にも心配りをされ、本当に素晴らしいリーダーなのだと実感いたしました。


宮城県近郊の皆さん!こちらが「お給料が100万円増える」タカカツホールディングスです!

リーダーは決して諦めることなく、強い意志を持っていつも前に進んでいます。良かったら一緒に、いい汗をかいてみませんか!?

一覧へ戻る