吉野石膏株式会社


株式会社ヤブ原 様

HOME  ⁄  タイガーくんの吉野愛をたずねて インタビュー  ⁄  株式会社ヤブ原 様

第二十四回 株式会社ヤブ原 様

永らく吉野石膏の商品をご愛顧いただいている
お取引先様のお気持ちを“吉野愛”という言葉に
置き換えて、そのお心をお伺いに回る
タイガーくんの“吉野愛”をたずねて。
お仕事への思い、商品への思い・・・。
さて、どんなお話が飛び出すでしょうか!?

企業プロフィール

会社名 : 株式会社ヤブ原 様

住所 : 東京都中央区八丁堀2-14-4

代表者 : 代表取締役社長 藪原 健三 様

会社設立日:1950年(昭和25年)12月26日
      ※創業:1901年(明治34年)6月1日

事業内容 : 湿式内外装材(壁・床・天井)全般、各種セメント、顔料等、建築材料、 住宅設備の販売及び輸出入。 建築機械・器具の販売及び輸出入。 不動産(ヤブ原ビル)の賃貸

URL : https://www.yabuhara.co.jp

第24回のお客様は、東京都中央区にある

株式会社ヤブ原 代表取締役社長の藪原健三さんです。

 

オフィスに入った途端、歓迎してくれたのは水木しげるさんの代表的なキャラクターである「ぬりかべ」。と言うことは・・・。なるほど、そちらのご専門なのですね!?

<洒落気とサービス精神いっぱい、「愛」に溢れる藪原社長>

タイガー)先ほどから目に飛び込んでくるものが沢山ありまして、興味津々、お聞きしたいことが山積みです!本日は「吉野愛を訪ねて」参りました。どうぞよろしくお願い致します。

 

藪原社長)はい、こちらこそ。弊社は創業したのが1901年、今年で123年になります。これは吉野石膏さんと同じ創業年なんですよ。だからこそ吉野さんには、吉野愛がたっぷりありまして、より親しみを感じてしまうんです。私は2002年9月に社長に就任したのですが、私が創業者からとしては3世代目、社長としては第8代を数える、古くからある会社なんです。この会社もはじめは個人商店で「藪原商店」という漢字表記だったんですね。今でこそ野球選手にもいらっしゃって「藪」っていう字は読んでもらえるようになりましたが、当時はなかなか読んでもらえなくてね。それに加えて私の伯父である創業者の長男さんが当時流行りだったカタカナにこだわったこともあり、藪だけがカタカナ表記になった、という訳なんですね。


 社長になってから今日までは、同業他社さんが苦戦されている中でも、うちは特に大きな問題も無く、皆様のお陰様で運が良かったな、と思っています。本当に5割以上はラッキーに救われたのではないでしょうか。まぁ、何が良かったのか、具体的にひとつだけ挙げるなら、うちは関東近郊だけの商売ではなく、大阪、名古屋、仙台、札幌、福岡といった支店や営業所を持っていた、ということなのでしょうか。IT全盛な時代だからこそ、あえて地方にも個人的な膝と膝を付き合わせる場所を残してきた。「飽きない付き合い」をすることで「商い」を呼び込んできたのですね。と言っても、私は押し付けるのが嫌いなんで、社員には一切こんな教えはしないのですが。

 

(総務・中村様:「月イチの朝礼で、いつも社長の姿勢を学んでおります」)

 

 まぁ、商売をする以上は、誠意ある行動は大事ですよね。どんな商売でも、特にこの商売では。

 ひとつ誇りに思っているエピソードがあるのですが・・・、東日本大震災の時に、東北地方のお取引様に多くの売掛金が残ったんですね。数で言うと20社近くも。これって、状況を考えたら仕方がない事ですよ。しかしそんな中で、ご商売を止められたのにもかかわらずその残金を払ってくださるなど、結局1社も残すことなく、全ての会社が焦げつかせず、年月をかけてでも支払ってくださったんです。まさに吉野愛ではないですが、弊社へのヤブ原愛、気持ちの深さを感じて嬉しかったですね。

 

タイガー)素晴らしいお話ですね。・・・そして、先ほどから気になって仕方ないのが、社長の後ろに飾られたタイガーくんなのですが、・・・これは?

 

藪原社長)これ、いいでしょ~?今日「吉野愛」でお見えになるからと、今日のために作ってお待ちしていたんです。表情が可愛いらしいちょっと前のタイガーくんと、吉野愛を表そうとシールで作った赤いハート!

 

タイガー)なんと!わざわざお作りいただいたんですか!大感激です!

 

藪原社長)今日はこれを飾りながらお話しましょう!

 

タイガー)嬉しいです!ありがとうございます!

タイガー)そして、御社に入るなり登場した、可愛らしい「ぬりかべ」のキャラクター、こちらも我々を歓迎してくれました!

 

藪原社長)うん、これも良いでしょ?私たちの会社は左官さんがお使いになる材料を供給するのを使命にしている、つまり壁を塗る方と共にある会社なんですね。

 普段から左官さんを見る機会は減ってきていましてね。昨今は学生さんに「左官」って言っても分からないような状態なんですよ。そこで左官の仕事をイメージさせるのに、すでに親しまれているキャラクターを使うことで、一発で分かっていただけるのでは!と社内で意見が上がりまして、それではと水木しげる先生にお願いのメールをしたんです。すると、有難いことにすぐにOKを頂きましてね、早々に先生とお会いすることになりました。お会いしてみて感じたのは皆さん良くおっしゃいますが、いやぁ、風情というか、もう、別世界のような方でしてね、妖怪との積年の?お付き合いを身にまとったような、本当に魔訶不思議を感じさせる方でした。

 

 弊社のぬりかべさんはね、良く見ると少しだけ私たちのオーダーが入っているんです。お分かりになりますか?・・・実は目が違うんです。妖怪たる妖しさを少し消していただきまして、少しだけ愛らしい、丸いお目目にさせていただきました。これをもって「ヤブ原のぬりかべ」になったんですね。・・・これ、当初はコテを持っていなかったんですよ。 

 

 このぬりかべさんは見る方がみんな口を揃えて褒めてくださる。中には譲って欲しいとおっしゃる方もいるぐらいの、弊社が誇れるキャラクターです。本当に可愛いですもんね。

  • <お客様を出迎える「ぬりかべ」>

  • <社長室には貴重な水木先生の直筆サインが>

<藪原社長のことをお聞きします>

  • <サイネージで共有。達成率105%超え!>

  • 藪原社長)学生時代は広告業界に魅力を感じていましてね、何と言ってもその頃はテレビ全盛期でしたからね。特に一瞬で視聴者の注目を集めるコマーシャルが好きでね。本当はそっちの世界に行きたかったんだけど、父親の巧みな誘導に乗ってしまったのか、新卒で赤坂にある建材商社に就職したのがこの世界に入った最初なんです。思えば幼少期に祖父や父が、将来の私をここに、と話していたのはうっすら記憶があるんですね。

     

     私は細い体なんですが、昔から体を動かすことが好きな、いわゆる体育会系でして、高校時代から弓道をやっていました。弓道は「道」という字が付くだけに、寒稽古があるんですが、弓道場は板の間に正座ですから、厳しい寒さだったなぁ、という記憶があります。

     弓を引くためには所作がありましてね、それを知っているものだから時代劇の役者さんなんかを見ていると「あー、違うなぁ」と気になってしまうんです(笑)。この所作をきちんとやると、弓をしっかり射ることができる。弓ってねアーチェリーと比べて、何も付いていないんです、洋弓にある照準とか、バランサーが和弓には無いでしょ?すべてが己の体一つ、弓と一体になって完結させなければならないところに魅力を感じますね。今も興味はありますが、まずは正座することが厳しいでしょうから、できないのが残念です。

     

    タイガー)こちらにある「サイネージ」のことをお聞きします。ここにはどんなコンテンツを流しておられるのですか?

     

    藪原社長)これ、十数年前からアイデアはあったんです。会社の今が社員全員に分かるような、例えば数字的なことや、事務方の社員にも現場のことを知って欲しいと、現場の左官さんたちにお使いいただいている弊社が納めている商品やその作業工程を紹介したり、安全のために役立つものを紹介したりしてね。定期的に内容を差し替えながら社員に任せて展開しています。今は映像を送るのも簡単ですから、各営業所が同じ情報をタイムラグ無しで手に入れることができるのも利点ですね。将来的には社内だけではなく、お客様のところにこのセットを置いて、展開することもできるわけですね。もし、それができたら業界自体のテンポも速くなるし、左官さん個人にも新しい情報を届けられる。その時には多くの建材店さんが、これを受け入れてもらえたら良いと思っているんです。


     私はYouTubeなんかもしょっちゅう見ていましてね、この会社に入った時も富士通、日立、IBMなどを相手に、当時のはしりであったオフコン(オフィスコンピュータ=)導入の担当をやれとの命を受けた、つまりSE的な仕事から入ったぐらいでしたから、元々この手のものが好きなんですね。昔からなんかしら映像の持つ力に惹かれるものを感じるんですよ。

<「吉野石膏」についてお聞きします>

藪原社長)吉野石膏さんのような大きな会社さんが、湿式材を本気になってやっていただけるというのはなかなか無いことでして、例えば私は東京YN会の会長をもう18年もやらさせていただいているのですが、このYNという会の名前は、下塗り材YNプラスターのYNですね。これはまさに職人じゃないと塗れない代物なのですが、その会に大変力を入れていただいている。もう、これは愛しか感じません(笑)。懇親会と研修会の良きバランスで成り立つ会ですが、この会では商品知識や新製品、正しい施工方法はもちろんのこと、この世界の正しい歴史を教えていただける、これが貴重なんです。変化の経緯、商品のルーツを講師の方にいつもアップデートしていただくのは、当たり前にある材料だけに、毎回大変勉強になっています。

 あと、吉野さんに思うことは、皆さん大変真面目ですよね。真面目じゃないとやっていけないお仕事だと思うんです。まぁその半面、夕方になると盛り場でのコミュニケーションも大変お好きなようですが(笑)。でもいいじゃないですか。吉野さんが率先してコロナ禍からのVターンをさせないと、トップ企業なんですから(笑)。

 

 あとね、吉野さんからの愛を感じることがもうひとつありました。うちの家系図をご理解いただいているんですよ。うちの家系図は複雑でして、創業者の息子だけで間違いなく10人はいるんです。それらを含めて、私たちが知らないようなところまで全部把握されているんです。こんなメーカーさん、他では絶対にありませんよね。

 

タイガー)ヤブ原さまに歴史があるからこそのお話だと思います。本日は長時間、溢れんばかりの「吉野愛」を頂戴し、誠にありがとうございました!

  • <吉野石膏の担当者と>

<インタビューを終えて>

  • ご趣味は?と伺ったところ、「昔から飛行機の写真を撮るのが大好きなんです!」とおっしゃられ、どれも玄人はだしの写真を沢山見せていただきました。

     「撮り鉄」ならぬ「撮りエア」とでもいうのでしょうか、「Fly Team」という愛好家の集まりにも参加され、そこでも注目のワンショットを数多く掲載されていました。

    これからも暇を見つけて、カメラ片手に全国の空港行脚!どうぞお楽しみください!!

一覧へ戻る