エンジニアリング|機械系(工場)の仕事

最新設備を備える千葉第三工場の
巨大な生産ラインを支える

加田 憲佑 千葉第三工場 エンジニアリング課
2016年入社/機械工学専攻 修了

私の仕事、苦労と醍醐味

保守・修理から新規設備の導入まで、
常に多くの作業と課題に対応

私が勤務する千葉県袖ケ浦にある千葉第三工場は、当社の国内工場の中で一番新しく、最新鋭の設備、生産能力、製品品質など世界トップクラスの能力を持つせっこうボード生産工場です。私たちエンジニアリング課は、これら生産ラインの保守・修理、生産性向上のための設備改善を担っています。

課内は担当が機械と電気に別れており、それぞれ少人数で巨大な生産設備のすべてを見る少数精鋭部隊です。私は機械担当として、日ごろ生産ラインが安定的に稼働するための保守・点検、トラブルの対応を行っています。修繕などの実際の作業は、協力会社作業員と協働で行います。その際、作業方法や手順を考えるだけではなく、現場作業も行うため、毎日広い工場を行き来しています。

ラインを止めなければならない修繕工事の場合は、製造品種変更時などのタイミングに合わせて短時間で作業することが求められます。年に数度行われる大規模定期修繕の準備や、新規設備導入の際には設計から機械メーカーへの製作依頼、設置工事の管理までを行うなど、作業は多岐に渡ります。常に多くの作業や課題を抱え、同時並行して処理しなければならないところが、現在最も苦労している点といえます。しかし、企画段階から自分が手掛けた設備が設計通りに出来上がり、現場で無事稼働した時は大きな達成感を得られます。また、設備の改良がうまくいき、オペレーターの方から評価いただいた時などは、それまでの苦労が吹き飛びます。忙しく苦労も多いですが、仕事で得られる喜びも多く、それが仕事のモチベーションとなっています。

工場設備を点検する機械系社員の松本
学び、今後の目標

製造ラインのより詳細な理解と、後輩の手本になる人材に

私は入社後に配属されたエンジニアリング部で1年の勤務を経て、2年目に現在の千葉第三工場エンジニアリング課に着任しました。初めて工場を見た時は、そのスケールの大きさに圧倒されました。もちろん最初は、設備の名称や場所が頭に入っていないため、スタッフや作業員同士の会話の内容が理解できませんでした。ですからまずは現場に出て、協力会社の作業員と一緒に修繕や保守・点検の作業をすることで、整備の流れや工具の使い方を覚え、設備の構造を頭に叩き込んでいきました。また、構造が複雑な大型設備は断面図を見ながら上司に内部構造やオイル・エアの流れを説明してもらい、理解を深めていきました。とにかくわからないことを放置しないことが重要です。

苦労したのが設計業務です。石膏ボード生産設備についての知識が乏しく、図面も学生時代は自己流の書き方でやっている部分が多かったので、機械製作会社の担当から図面の読み取り方や寸法について確認をされることが多々ありました。先輩方の残した図面を何度も見て、上司に現場の計測の仕方、寸法の書き方を丁寧に教えてもらいながら、正確な図面づくりをマスターしていきました。

工場では新しい生産技術に挑戦しています。新しいものばかりに目を向けていると既存の設備についての理解がおざなりになりがちで、いまだに詳細まで把握できていない設備もあります。後輩に質問された時に的確に説明できないこともあり、自分の不甲斐なさを感じるところです。今後は、すべての生産設備を理解し、将来どこの工場に配属されても素早く対応できるようにしていきたいと考えています。また、先輩方の図面を自分が参考にしたように、後輩の参考になるような図面を書き残していけるようになりたいと思っています。

エピソード

現場から信頼されるエンジニアに

設備保全の仕事は、全体としては製造ラインの安定稼働や生産性向上を目指していますが、まず考えなければいけないのは、現場オペレーターの安全性の確保と省力化です。日々現場で仕事をするオペレーターの声を聞き、現場の課題の解決に取り組んでいます。たとえば、原料の石膏を運ぶベルトコンベアー下の粉を掃除する作業が大変でした。こうした声を聞き、粉を回収するスクレーパーコンベアーという装置を設計し、設置しました。掃除の手間を省くことができ、現場からは感謝の言葉をいただきました。

ラインにトラブルが起こると、エンジニアリング課に連絡が入りますが、配属当初は私宛てに連絡が来ることはほとんどありませんでした。しかし、トラブル時の素早い対応や現場の声を元に課題を解決することを地道に続けてきたことで、少しずつ現場の信頼を得られるようになっていきました。最近では、「わからないことは加田に聞こう」と、指名でトラブル対応の依頼が来るだけではなく、「ここをこう改造したらもっと効率が良くなるのでは」など、現場からの生の声をいただけるようになり、これが設備改善の大きなヒントになっています。

1日の仕事の流れ

会議を行う機械系社員の松本

朝のミーティング

毎朝、製造課、エンジニアリング課、事務課が集まり、生産状況や前日・夜間の設備の稼働状況を共有します。問題がある場合は修理方法、タイミングなどを話し合い、対策を講じます。

現場担当者とコミュニケーションを取る機械系社員の松本

協力会社作業員との打ち合わせ

現場に出向き、協力会社作業員と補修作業の方法について打合せをします。例えば、集塵配管に付ける圧力計のための穴の加工法と位置について話し合います。

上司に相談を行う機械系社員の松本

設備点検

定期修繕で設置した設備を現場でチェック、問題点についてオペレーターに聞き取りを行い、状況を確認します。

設備図面を設計する機械系社員の松本

設備図面設計

作業の合間を見つけて、デスクで図面を制作します。現在は石膏原石粉砕設備省力化機器の設計を行っています。

設備図面を設計する機械系社員の松本

マイカー通勤

独身寮からはマイカーで通勤しています。通勤ラッシュもなく快適です。

My Item

自転車

自転車毎日のように長い製造ラインの端から端まで見回っています。とくにベルトコンベアーの直線距離は長く、歩くと時間がかかるため、工場内を移動するのに自転車は欠かせません。

思い出の1枚

大学時代、大学のソーラーカープロジェクトでソーラーカーの製作

大学時代、大学のソーラーカープロジェクトでソーラーカーの製作をしました。2015年10月にはオーストラリアで開催されたソーラーカー世界大会に参加しました。惜しくも優勝を逃しましたが、2位という成績は胸を張れる結果です。自分たちでゼロから設計・製作した車でオーストラリアを縦断したことは良い思い出となっています。写真の一番右側が私です。

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