顧客との関係構築で
せっこうボードの新たな市場を切り開く
溝口 梓
東京支店 営業1課
2011年入社/文学部 史学科 卒
常にアンテナを張り、生きた情報をお客様に提供
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東京支店営業1課は、「木建ルート」と呼ばれる建材代理店経由の販売店ルートを対象に、戸建て住宅やアパート、マンション向けの製品を取り扱っています。担当エリアは東京23区が中心で、私は戸建住宅、木造・鉄骨アパートの工務店向けに納材している建材問屋と建材商社、約10社を担当しています。仕事の中心は販売管理で、顧客を回って月ごとの販売量を担当者と打ち合わせして販売計画を立てています。また、製品のPR活動と顧客の販売支援も大切な仕事です。代理店の販売先である工務店に同行して新製品のメリットをPRし、当社製品の販売比率の向上に努めています。
実は、せっこうボードは建築には不可欠な建材で、住宅建設の需要があれば営業活動をしなくてもある程度売れてしまうという側面があります。しかし、売上を伸ばそうとするなら、それだけでは足りません。そのため私たちの営業マンとしての存在意義は、お客様が求めている情報を、いかに的確に提供できるかといった情報力にあると考えています。お客様との何気ない会話の中でも生きた情報や興味を持っていただける情報を提供するために、販売店をこまめに回って声を拾ったり、新聞を隅々まで読むなど、常にアンテナを張っています。その結果、提供した情報やトークで、「その情報いいね」、「それ面白いね」と興味を持っていただくことが充実感にもつながり、引いては受注増につながる営業活動のパワーの源となっています。
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外壁など用途拡大が至上命題
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お客様のほとんどは年上で、自分とは考え方の異なるお客様とも接していかなければなりません。大切なのは気持ちよく買っていただくことで、お客様それぞれに対応した接し方が求められます。相手がどのような方なのかを見極め、どのように接すべきか。最初は、先輩や上司の対応やトークを見て真似をしながら、自分に合ったやり方を見つけていきました。業界についての知識も、現場や納材に立ち会った際にお客様から教えて頂くことが多く、それをまた提案に活かすなど、人間関係の構築は営業の大きな推進力となっています。
せっこうボードはこれまで順調に売れていましたが、近年は新築住宅着工件数が減少傾向にあり、吉野石膏としても、外壁下地など新しい部位の拡大が至上命題となってといます。しかし、外壁下地では合板やALCなどの製品が牙城を築いており、これを崩すのは容易ではありません。「せっこうボードは水に弱い」という負のイメージを払拭するため、外壁下地用に開発した耐水性の強い製品を、お客様を対象とした勉強会で実際に水に漬けて実演するなどの地道な努力を積み上げることで、少しずつ製品の理解を広げています。内装向けのせっこうボードという市場は先輩が切り開いてくれた道ですが、自分たちの手で外壁下地という新しい市場を切り開き、後輩たちがそこで戦える土壌を作っていきたいと思います。
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あらゆる手をつくして、ピンチをチャンスに変える
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営業に出て4年目の時に、先輩が熱心な営業活動で当社製品の比率を高めることに成功したお客様を引き継ぐことになりました。前任者が優秀であればあるほど、後任者は信頼獲得に苦労します。「担当が変わるのなら、元のように他社製品の割合を増やそう」という声も聞こえ、私は途方にくれました。なんとか自分を担当営業として認めてもらうために、週に2~3回の訪問を続けました。さらに知り合いの建材商社の営業から、担当者の性格や趣味、ニーズなどを聞き出してアプローチする戦略を練りました。上司にも会食をセッティングしてもらうなど、さまざまな方策を尽くして関係構築に努めました。その結果、私がお客様に提案したプランがニーズに合致していると喜ばれ、その後は、お客様からの信頼を獲得して、より強固な関係を築くことができました。
営業は自分が頑張ることが基本ですが、社内外の協力を得ることで、より効率的な仕事ができます。自分ひとりでは仕事はできないという教訓を得た体験となりました。
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1日の仕事の流れ
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❶資料準備
本日回る営業先に合わせて必要な資料を鞄に詰め込みます。
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❷電話
社内で打合せ中でも、お客様からの電話は引きも切らずに鳴ります。その場でその場が真剣勝負です。
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❸営業活動
都内の顧客を効率的に回るルートを考え、いざ、営業車で出発です。
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❹業務報告
帰社後、本日の成果を課長に報告。単価の設定など、課長決済が必要な事項について相談しているところです。
My Item
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「ノート」入社以来、先輩のアドバイスや覚えておくべき知識を書き溜めた25冊のノート。1年間で、5〜6冊のペースで増えています。折に触れて見返す、無くてはならない私の仕事の宝です。